レノボが展開するThinkPadシリーズは幅広い層から支持され続けているPCブランドです。仕事でもプライベートでも活用可能なモバイルノートパソコンから15.6型のホーム用ノートパソコン、据え置き型のデスクトップパソコンまで、幅広く取り扱っています。
そんなThinkPadの中で、AMD社製のCPUを搭載して人気なのが今回ご紹介するE595シリーズです。高いコストパフォーマンスで支持を得ているIntel社製CPUを積んだThinkPad E590のRyzen版。15.6型の据え置き型で、価格に対してパフォーマンスが高いのが非常に魅力的に映ります。こちらの記事では実機を用いながら概要を説明していきます。
ThinkPad E595|Ryzen搭載の15.6型ノートPCを実機レビュー
Lenovoが展開するThinkPadブランドの中で、商品名がEから始まるEシリーズは、先進のデザインと機能を搭載した上で、ThinkPadらしい使いやすさと信頼性を兼ね備えた商品群です。ThinkPadブランドながら購入しやすい価格帯で販売されていて、総合的に非常に高コストパフォーマンスなシリーズとして認知されています。
そのEシリーズの15.6型モデルでAMD社製のCPUを積んでいるのがThinkPad E595。IntelのCore iシリーズに引けを取らない高性能なCPUを搭載して、なおかつ価格が安い。ThinkPadならではのキーボードの打ちやすさも健在で、4万円台から購入できます。
ここから詳しく説明していきたいと思います。
ThinkPad E595のスペック
項目 | スペック |
OS | Windows 10 Home/Pro |
CPU | AMD Ryzen 3 3300U/ Ryzen 5 3500U/ Ryzen 7 3700U |
ストレージ | HDD:500GB/ 1TB/ 2TB SSD:128GB/ 256GB/ 512GB デュアルドライブ構成可能 |
メモリ | 4GB/8GB/ 16GB/ 32GB |
グラフィックチップ | AMD Radeon™ Vega グラフィクス |
液晶 | 15.6型HD液晶 (1366×768 TN)/ 15.6型FHD液晶 (1920×1080 IPS) |
光学ドライブ | なし |
バッテリー | 最大10.8時間 |
サイズ | 369×252×19.95mm |
重さ | 2.1kg〜 |
価格(税込) 2019年9月15日現在 |
48,222円〜 |
E595のコストパフォーマンス
ThinkPad E595のポイントはAMD社製CPUであるRyzenを搭載したことによるコストパフォーマンスです。もともと「ThinkPadのEシリーズ」は、ThinkPadブランドながら比較的購入しやすい価格帯で展開されていて人気がありますが、Ryzen搭載モデルを選ぶことでさらに価格帯が下がっていきます。実際、上でご紹介したスペック表の通り、もっとも安い価格は48,222円(税込)です。

IntelのCore i シリーズと同様、Ryzenも性能によってモデル名が異なりますが、IntelのCore i3に相当するのもがRyzen 3 3300U、Core i5に相当するものがRyzen 5 3500U、Core i7に相当するものがRyzen 7 3700Uになります。
RyzenはCPUの性能だけをベンチマークで測ると、Core iシリーズ相当というよりはそれの上を行くようなパフォーマンスが計測されます。ただ、実際に市販のソフトだったりで使うと同等。Core iシリーズとRyzenシリーズのパフォーマンスはほぼ同じと考えて良いと思います。
そのような前提で、同筐体でCore iシリーズ搭載のThinkPad E590と価格を比較すると、以下のようになります。比較は、ノートPC一番の王道スペックCore i5/8GB/256GB/FHD相当の構成で行っています。
スペック | ThinkPad E590 | ThinkPad E595 |
CPU | Core i5-8265U | Ryzen 5 3500U |
液晶 | 15.6型FHD(IPS) | 15.6型FHD(IPS) |
メモリ | 8GB | 8GB |
ストレージ | 256GB PCle SSD | 256GB PCle SSD |
価格 | 94,867円 | 79,553円 |
Ryzenがいかにコストパフォーマンスが高く、E595がお得なのかがお分かりになっていただけると思います。
テンキー付で打ちやすいキーボード
ThinkPad E595を購入する大きな理由になるのがキーボードです。これはThinkPadシリーズに共通して言えることですが、ThinkPadは人間工学に基づいてキーボードが設計されていて非常に打ちやすいです。結果的にミスタッチが少なくなり、タイピングの効率が上がります。
合わせて、E595はテンキーがついています。テンキーが付いていると数字を打つのが非常に楽。電卓のように打ちやすく、Excelなどへの入力効率が上がります。
180度開く
ThinkPad E595は筐体を180度開いて平らに使うことができます。
これは、自分の好みの位置までしっかり画面を傾けることができるというメリットはもちろんですが、複数人で一緒に作業したり議論する際に非常に便利です。例えば、テーブルの上で180度開いておくと画面を共有しながらタイピングもできて、プロジェクターなしでもPC内の資料をベースにミーティングができるようになります。
プライベートに置き換えれば、どこか出かける予定を仲間と立てていたりした時に、画面を共有しながら「東京 半日 旅行って検索かけて見る?」「じゃあそれで入力して見る!」という感じのやりとりがあったとしても、タブレットのようにタイプが面倒ではなく快適です。
豊富な入力端子
ThinkPad E595は必要十分な入力ポートを備えています。例えばUSB Type-Cが1つ、フルサイズのUSB3.1ポートが2つ、USB2.0が1つが付いています。HDMIやmicro SDカードスロットもついています。これだけあればまず入力端子に困ることはありません。
向かって右
向かって右の端子は以下のようになっています。

向かって左
向かって左の端子は以下のようになっています。

一点注意はSDカードスロットがmicro SDカードだということです。フルサイズではありませんので、SDカードを利用するのであれば、microSDカードをSDカードのサイズに拡張させるアダプターと一緒になった、2段構えのSDカードにしたり、microSDカードを拡張させるUSBハブを購入したりする必要があります。この話、少しネガティブに聞こえるかもしれませんが、最近はSDカードスロット自体がついていないPCも多いですから、その流れの中でmicroSDカードがついているのはレノボの配慮と言えるかもしれません。
十分なバッテリー駆動時間と急速充電
ThinkPad E595は15.6型のため家やオフィスの外に持ち出すシチュエーションはそこまで多くないと思います。しかしながら、実は多いのが少しだけ場所を変えて使うシーン。例えば「いつもは書斎にPCを置いているけど、今日はリビングでみんなと話しながら作業する」そんなシーンです。そんな時のことも考えて、少しでも長い方がいいのがバッテリー駆動時間。
E595は最大で最大10.8時間のバッテリー駆動。もちろん、PCのバッテリーは使っていくうちに消耗しますから、この通りにはいきませんが、初期の仕様の段階でできる限りバッテリー性能が良いものを選ぶのが安心です。
また、急速充電にも対応していて、1時間で約80%充電することができます。据え置きで使われることがほとんどだと思うのであまりメリットに感じない方も多いと思いますが、いざという時には嬉しい機能だと思います。
ThinkPad E595おすすめ構成
ThinkPad E595はレノボの公式直販サイトで購入できます。
性能は必要十分でOK。ウェブやメール、オフィスの基本作業向けには最安値構成を
ThinkPad E595を使う用途がWebサイトの閲覧やメール、SNSの閲覧などで、WordやExcelも基本的な作業ばかりということでしたらRyzen 3の低価格構成のスタンダードパッケージで十分だと思います。一方で、動画の編集やExcelでマクロを組んだりするような作業をされるのでしたら、Ryzen 5以上の構成をお選びいただければと思います。
項目 | スペック |
プロセッサー | AMD Ryzen 3 3200U Processor (4MB Cache, up to 3.40GHz) |
初期導入OS | Windows 10 Home 64 bit |
導入OS言語 | Windows 10 Home 64 bit- 日本語版 |
Microsoft ソフトウェア | なし |
メモリー | 4GB DDR4 2400MHz SoDIMM |
ハード·ディスク·ドライブ | なし |
ソリッド・ステート・ドライブ | 128GB Solid State Drive, M.2 2242, PCIe-NVMe, TLC |
ディスプレイ | 15.6″HD (1366×768),TN, Anti-Glare, 220nits |
グラフィックス | 内蔵グラフィックス |
キーボード | Keyboard Black Japanese With Number Pad |
内蔵カメラ | 720p HDカメラ(マイクロフォン付) |
指紋センサー | 指紋センサーなし (ブラック) |
TPMセッティング | TPMあり(TCG V2.0準拠,ハードウェアチップ搭載) |
バッテリー | 3セル リチウムイオンバッテリー (45Wh) |
電源アダプター | 45W AC Adapter PCC (2pin)-Japan (USB Type C) |
ワイヤレスLANアダプター | IEEE 802.11 ac/a/b/g/n ワイヤレスLAN (WiFi準拠), Bluetooth |
標準保証 | 1年間 送付修理 メーカーへの送付・梱包料はお客様負担 |
価格(2019年月9月15日現在・税込) | 49,680円 |
今回のモデルは日常でウェブ閲覧等に使うなら十分。ではその他拡張機能としてどのようなものが必要でしょうか?
・メモリー
今回の構成では最低限の構成としてメモリーは4GBを選択しています。メモリーは一度に複数の作業を行う時に多い方が良いパーツ。必要に応じて8GBを選択いただければと思います。
・指紋センサー
今回の構成では指紋センサーが搭載されておりません。仕事で利用される場合指紋センサーがあったほうがセキュリティ的に安心です。+2,160円なので気になる方は追加でご選択ください。
・マウス
現在のパッケージにはマウスが付いていません。もともと使用していたものがあれば、それをそのままお使いになればと思いますが、なければこのタイミングで購入するのもあり。一方でマウスは他のメーカー、例えばLogicoolなどでも良いものが出ていますので、その辺りを別途購入されてもいいと思います。もちろん、これまでのノートPCで利用されていたものを使ってもOKです。
・SDカード
E595はSDカードスロットがmicroSDになっています。SDカードを頻度よく使う方にはSDカードのアダプター付のmicroSDカードのご購入をおすすめします。おそらく一番これが手軽です。
SDカードアダプター付のmicroSDカードのおすすめはこちら
・Microsoft Office
上記でご紹介した構成にはMicrosoft Office(WordやExcelなど)が入っていません。Microsoft OfficeはPCと同時に購入の方がお得な値段で購入できますので、ご購入予定でしたら追加していただいた方が良いと思います。
・DVD/BDドライブ
E595には光学ドライブを搭載していません。最近DVD/BDを使うこと自体少なくはなっていますが、必要があれば追加で購入いただく必要があります。
これがあればほぼ十分。編集や大きなの処理をPCで行う方向け(特におすすめ)
ExcelやAccessを使って多くのデータを加工、抽出をされる方や、動画、静止画を日常的に編集される方には、Ryzen 5搭載モデルをお勧めします。こちらは、パフォーマンス・FHDパッケージです。
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項目 | スペック |
プロセッサー | AMD Ryzen 5 3500U Processor (4MB Cache, up to 3.60GHz) |
初期導入OS | Windows 10 Home 64 bit |
導入OS言語 | Windows 10 Home 64 bit- 日本語版 |
Microsoft ソフトウェア | なし |
メモリー | 8GB(4+4) DDR4 2400MHz SoDIMM |
ハード·ディスク·ドライブ | なし |
ソリッド・ステート・ドライブ | 256GB Solid State Drive,M.2 2242, NVMe,TLC |
ディスプレイ | 15.6″FHD (1920×1080),IPS, Anti-glare, 250nits |
グラフィックス | 内蔵グラフィックス |
キーボード | Keyboard Black Japanese With Number Pad |
内蔵カメラ | 720p HDカメラ(マイクロフォン付) |
指紋センサー | 指紋センサーなし (ブラック) |
TPMセッティング | TPMあり(TCG V2.0準拠,ハードウェアチップ搭載) |
バッテリー | 3セル リチウムイオンバッテリー (45Wh) |
電源アダプター | 45W AC Adapter PCC (2pin)-Japan (USB Type C) |
ワイヤレスLANアダプター | IEEE 802.11 ac/a/b/g/n ワイヤレスLAN (WiFi準拠), Bluetooth |
標準保証 | 1年間 送付修理 メーカーへの送付・梱包料はお客様負担 |
価格(2019年月9月15日現在・税込) | 79,553円 |
・指紋センサー
今回の構成では指紋センサーが搭載されておりません。仕事で利用される場合指紋センサーがあったほうがセキュリティ的に安心です。+2,160円なので気になる方は追加でご選択ください。
・メモリー
メモリーは現在8GBを選択していますが最大で32GBまで選択できます。同時に複数の処理を走らせることが多い方は8GBではなくもっと多くのメモリーを積むことをお勧めします。
・マウス
現在のパッケージにはマウスが付いていません。もともと使用していたものがあれば、それをそのままお使いになればと思いますが、なければこのタイミングで購入するのもあり。一方でマウスは他のメーカー、例えばLogicoolなどでも良いものが出ていますので、その辺りを別途購入されてもいいと思います。もちろん、これまでのノートPCで利用されていたものを使ってもOKです。
・SDカード
E595はSDカードスロットがmicroSDになっています。SDカードを頻度よく使う方にはSDカードのアダプター付のmicroSDカードのご購入をおすすめします。おそらく一番これが手軽です。
SDカードアダプター付のmicroSDカードのおすすめはこちら
・Microsoft Office
上記でご紹介した構成にはMicrosoft Office(WordやExcelなど)が入っていません。Microsoft OfficeはPCと同時に購入の方がお得な値段で購入できますので、ご購入予定でしたら追加していただいた方が良いと思います。
・DVD/BDドライブ
E595には光学ドライブを搭載していません。最近DVD/BDを使うこと自体少なくはなっていますが、必要があれば追加で購入いただく必要があります。
Lenovo公式サイトで購入時はクーポン番号を入力して価格を確認
Lenovoの公式サイトの価格は、カートでクーポン番号を入力することでキャンペーン価格になります。クーポン番号を入力する必要があるので、クーポン番号はあらかじめコピーしておいてください。クーポン番号は公式サイトで確認できます。
以下の赤枠の部分にクーポンコードはありますので、ご確認ください。
WEBクーポン限定特価も
レノボ・ショッピングでは、商品詳細ページに記載されているクーポンよりも安く購入できるお得なクーポンを、以下のページに出していることがあります。こちらもご確認になってください。こちらの方が割引率が高ければ、こちらのクーポン番号をお会計の時にお使いください。
まとめ
ThinkPad E595はThinkPadシリーズのなかでEシリーズらしい、高いコストパフォーマンスを誇るRyzen搭載の15.6型ノートパソコンです。
ThinkPad E595の一番のポイントはRyzenをCPUに積んだことでコストパフォーマンスがさらに高くなったこと。IntelのCore iシリーズよりも購入しやすく、選択肢の幅が広がったと喜んでいる方も多いと思います。
また、E595のポイントはその使いやすさ。人間工学に基づいて作られた伝統のキーボードは本当に打ちやすいです。テンキーも付いていますので数字を多く入力される方は嬉しい仕様かと思います。
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